2024.11.25~コラム~ ウレタン防水って?施工法の比較や工事費用について解説します!
こんにちは。
東京都足立区に本社を構え、全国各地の工場・倉庫・マンション・アパート等の修繕を行っている楽塗です。
建物を保護するにあたって重要な役割を持つ防水工事にも様々な種類があります。
今回は、その中でも屋上・ベランダなども多くの場所で採用され、近年防水工事の主流ともなっている「ウレタン防水」に焦点を当ててお話させていただいと思います。
ウレタン防水とは?
塗膜防水の一つで、「ウレタン塗膜防水」と呼ばれることもあります。
ウレタン樹脂という液状の樹脂を塗り重ねることで防水層を形成する工事です。ウレタン樹脂は固まると、弾力性を持つゴムのような防水層が出来上がります。
また、材料が液状のため狭い場所や複雑な形状をした場所など様々な場所に施工が可能で継ぎ目がないのが特徴です。仕上げにトップコートを塗布することで、防水層を紫外線から保護します。
ウレタン防水工事のメリット・デメリットは?
■メリット■
・狭い場所、複雑な形状をした場所への施工が可能
・継ぎ目がない防水層が出来る
・既存の防水層に左右されず重ねて施工が可能
・工事費用が比較的安価で、工期が短い
ウレタン防水のメリットは、材料が液状なことです。
それにより入り組んだ形状の場所や曲線部分等にも施工が可能だったり、継ぎ目がないためシート防水のようなシートのめくれや剝がれが起きることが少ないため、雨漏りのリスクも大幅に減少します。
また、他の防水工事の場合、既存の防水層を撤去してから施工する必要がありますが、ウレタン防水はしっかりと洗浄を行うことで撤去することなく重ねて塗装が可能なため、効率が良いと言えます。
ウレタン防水は工事費用が安く、さらに工期も短いことがメリットとして挙げられます。費用相場としては、3,000円~7,000円と言われており、工期は3~10日程度です。
■デメリット■
・職人の技術によって完成度が変わる
・施工不良により膨れ等が発生する可能性がある
・紫外線に弱いことから定期的にメンテナンスを行う必要がある
ウレタン防水は職人の手作業で施工を行うため、仕上がりの完成度が職人の技術によって多少バラつきが出ます。
技術と経験が必要になるため、職人によっては表面を均一にできず凸凹になってしまったり、施工不良を起こしてしまう可能性があります。
また、ウレタン防水の特徴として紫外線に弱いためトップコートでの保護が必須になります。このトップコートが耐用年数が短いため、5~6年おきに塗り替える必要があります。
ウレタン防水の施工方法
実はウレタン防水と言っても、種類が存在します。
■密着工法
密着工法とは、X-2工法とも呼ばれています。
ウレタン樹脂を塗り重ねていく工法です。下地に直接塗ることによりウレタン樹脂と下地がしっかりと密着するため防水性能が高くなります。
既存の防水層に関わらず施工ができるのはメリットでもありますが、逆に既存の防水層がの状態が悪いまま施工を行ってしまうと、施工後のひび割れや膨れ等が起こりやすくなってしまいます。
施工方法は下記の手順です。
①高圧洗浄機等を使用し、汚れなどをしっかりと除去する
②下地調整・補修をし、下地を整える
③プライマー(接着剤)を塗布する
④メッシュシートを敷く
⑤ウレタン樹脂を2回に分けて塗布する
⑥仕上げにトップコートを塗布して防水層を保護する
■通気緩衝工法
通気緩衝工法とは、絶縁広報またはX-1工法とも呼ばれています。
通気緩衝シートという特殊なシートを下地に貼り付け、脱気筒という装置を設置した後にウレタン樹脂を塗布していく工法となります。
通気緩衝工法は、通気性があるため既存下地がコンクリートの場合や下地の状態が悪い場合にもよく用いられる工法です。
施工方法は下記の手順です。
①高圧洗浄機等を使用し、汚れなどをしっかりと除去する。
②下地調整・補修をし、下地を整える。
③プライマー(接着剤)を塗布する
④通気緩衝シートを敷く
⑤メッシュテープを貼り付け、境目を塞ぐ
⑥脱気筒を設置する。
⑦ウレタン樹脂を2回に分けて塗布する。
⑧仕上げにトップコートを塗布して防水層を保護する
このように施工を行うウレタン防水ですが、定期的にお手入れを行うことで長持ちさせることができます。
床に付着した汚れや土なども気づいたら取り除くようにしましょう。また、特に汚れやゴミの溜まりやすい排水口(ドレン)周りはこまめに掃除をしないと詰まり、水が溜まってしまいます。防水は長時間水に浸っていると傷みが早くなるため気をつけるようにしましょう。
弊社では、ウレタン防水以外にも施工場所・劣化状況に合わせた防水工事をご提案させていただくことができます。
お困りごと等ございましたらご相談ください。