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2024.08.23~コラム~マンションに多い陸屋根は雨漏りしやすい?

いよいよ関東も梅雨に入りましたね☔

今回は雨が増えてくるとご相談が多くなる陸屋根からの雨漏りについてお話ししたいと思います。

 

陸屋根とは?

陸屋根は広辞苑にも載っている通り「ろくやね」と読みますが、最近は「ろくやね」「りくやね」どちらの読み方も使われています。

陸屋根の「陸」は平らなという意味があり、一般的な勾配のある屋根に対して平らな屋根であることから陸屋根と呼ばれるそうです。

構造にもよりますが、屋根のスペースに給水・電気系統・太陽光発電などの設備が設置できる、

清掃や補修などの際作業がしやすい、建築スペースを広くとれるといった点から多くの建物で取り入れられています。

陸屋根が雨漏りしやすい理由

陸屋根が雨漏りしやすいのは、上記にも示した通り傾斜が無く平らだからです。

一般的な屋根は勾配によって雨水が自然と流れ落ちます。

陸屋根も水が流れるように考慮されて設計されていますが、それでもやはり雨水が滞留しやすいです。

また、表面が屋根材などで覆われておらず、防水層によってのみ保護されています。

一番日が当たる場所ですので、防水層が劣化しやすく、こちらも雨漏りしやすい原因のひとつです。

 

陸屋根で雨漏りする原因は?

先述の通り、雨漏りの原因としては

①防水層の劣化・損傷

 経年により防水シートに切れや剥がれ、浮きなどが発生します。

 また、施工不良や鳥の突つき、飛来物による破損などもよくある事例です。

②目地シーリングの劣化

 端部や取り合い部にシーリングが打ってある場合、それが切れたりひび割れたりすると隙間から雨水が侵入します。

③笠木やパラペットの劣化・破損

 陸屋根の外周部にある笠木・パラペットも劣化したり、破損やひび割れが発生すると雨水が侵入し、雨漏りの原因になります。

④壁面の劣化

 立上りや塔屋の壁面が劣化したり飛来物などにより破損している場合も雨漏りに繋がることがあります。

⑤排水口の詰まり

 排水口には落ち葉や土砂、ゴミなどが詰まりやすいです。

 排水口が詰まってしまうと水が滞留しますので雨漏りに繋がる可能性があります。

 

陸屋根から雨漏りするとどんな症状が出る?

天井や壁からの水漏れ、水染み跡やカビの発生で気が付くことが多いようです。

壁紙が剥がれてくるのも雨漏りのサインの一つです。

設計によっては床が水浸しになったりすることもあります。

また、梁や柱が腐食したり、電気設備に影響が出ることもあります。

電気設備は故障や感電の危険もあるため注意が必要です。

 

陸屋根の補修工事

補修と一口に言っても雨漏りの原因によって様々です。

小さな傷や破損でしたら比較的簡単に補修が可能です。

例えば、シーリングが切れている箇所からの雨漏りであればシーリングの打ち直しで対応ができます。

床表面の劣化であればトップコート塗布、防水層が劣化している場合には防水の打ち直しが必要です。

ただし、雨漏りの原因は多種多様でなかなか特定するのが困難な場合もあります。

補修後は散水など、検査で雨漏りが止まったことを確認するのをおすすめします。

 

陸屋根の雨漏りを防ぐには?

では雨漏りを防ぐにはどうしたら良いでしょうか?

ずばり点検です!

やはり定期的にしっかりと点検することが重要です。

排水口廻りのチェックは誰でもできますので、年に数回は点検・清掃をしましょう。

特に秋には落ち葉が溜まりやすいので植栽がある建物の場合は要チェックです。

防水層や排水の状況などはできれば年に1回専門業者に見てもらうことをおすすめします。

 

最後に

以上、陸屋根の雨漏りについてお話しして参りました。

日頃から定期的に点検をしていれば初期段階で不具合を見つけることができます。

その場合、簡単な補修で済みますのでDIYも可能かもしれません。

ただし素人判断は危険ですので専門家からのアドバイスなどあると安心です。

定期的な点検の際もですが、急な雨漏りに対応してもらう時にも適切な業者を選ぶことが重要です。

業者の選び方としては、防水工事の実績、口コミの評価、見積りの内容を精査すると良いかと思います。

雨漏りは建物の寿命にも関わってきますのでしっかりとした対応をおすすめします!

 

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